うちーノート

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【円錐は1/3】中学生に分かるように真剣に考えてみた

 

はじめに

全記事をまとめてあります.

ぜひ下のリンクから確認してください.

uchii-memo.hatenablog.com

 

この記事の目的:錐形を求める際に「3分の1」する理由を中学生にも分かるように説明する.

 

錐形は3分の1

錐形の体積は柱形の体積の3分の1である.

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目標:3分の1の理由を説明する.積分等の高校数学を使わずに)

 

指針

①特別な四角錐を考える

②特別な三角錐を考える

③錐体の体積の求め方の根本を考える

④体積を拡縮してみる 

 

①特別な四角錐を考える

底面積が一辺 2hの正方形,高さがh の四角錐を考える.

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これを6つ組み合わせる.

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この立方体の体積=8h^{3}

1つの四角錐の体積は次式で表される.

四角錐の体積=\displaystyle 8h^{3}\times\frac{1}{6}=4h^{2}\times h\times\frac{1}{3}

→「底面積×高さ×\displaystyle \frac{1}{3}」 になっている.

 

②特別な三角錐を考える

底面が2辺rの直角二等辺三角形、高さがr三角錐を考える.

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これを3つうまく組み合わせる.

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三角柱の体積=\displaystyle \frac{1}{2}r^{2}\times r

よって,1つの三角錐の体積は次式で表される.

三角錐の体積=\displaystyle \frac{1}{2}r^{2}\times r\times\frac{1}{3}

→「底面積×高さ×\displaystyle \frac{1}{3}」になっている.

 

③錐体の体積の求め方の根本を考える

錐体の体積の求め方:底面積×高さ×\displaystyle\frac{1}{3}  

→底面積と高さの2つ要素が分かれば体積が分かる.

→形が変形しても底面積と高さが変化しなければ体積も変わらない.

 

①下図の3つの立体は同じ体積(底面積も高さも同じ)

 →底面積×高さ×\displaystyle\frac{1}{3} が成り立つ

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②回転しても体積は変わらない.

 →底面積×高さ×\displaystyle\frac{1}{3} が成り立つ.

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この2つのことを駆使すれば,

・同じ体積で形の違う錐形をいくらでも作ることができる.

・そこでできた立体は全て「体積=底面積×高さ×\displaystyle\frac{1}{3} 」が成り立つ.

 

④体積が変わると?

では体積が変わるとどうなるのか.

体積が変わっても「底面積×高さ×\displaystyle\frac{1}{3}」が成り立つのか.

 

高さは変わらず,底面積だけを縮小した2つの立体を考えてみる.

底面積をそれぞれS_aS_b と表す.

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この2つの立体を適当に切ってみると、

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どこで切っても切り口の面積は、S_a:S_b になる.

→この2つの立体の体積はS_a:S_b の関係にある.

 

右の三角錐は特別な三角錐で登場し,

底面積×高さ×\displaystyle\frac{1}{3} が成り立つことは説明済みである.

 

左の三角錐の体積は,

S_a × 高さ × \displaystyle\frac{1}{3}\times\frac{S_b}{S_a}

=S_b × 高さ ×\displaystyle\frac{1}{3}

 

→「底面積×高さ×\displaystyle\frac{1}{3}」 になる.

体積が変わっても成り立つ.

 

最後に

全記事をまとめてあります.

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uchii-memo.hatenablog.com