【球体の体積】中学生に分かるように真剣に考えてみた
はじめに
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この記事の目的:球体の体積を求める式の意味を中学生にもわかるように説明する.
球の体積
体積
目標:上式で求まる理由を知る(積分等の高校数学を使わずに)
2つの方法を考えた.
方法①:微小な四角錐を考える
考え方
球の中に図のような四角錐を考える.
四角錐の底面積() はなるべく小さいものとする.
四角錐は底面積,高さ であるため,体積は次式で表せる.
この四角錐がたくさん集まると球になるのではないか.
よって球の体積は,この三角錐をたくさん集めたものなので,
とは球の表面積に相当するため,
よって,
球の体積
方法②:カヴァリエリの原理を使う
カヴァリエリの原理
カヴァリエリの原理
切り口の面積が常に等しい2つの立体は,等しい体積をもつ.
適当に二つの立体を準備して並べます.
適当な位置で切ります.
このときできた切り口の面積(ピンク)を確認します.
違う位置で同様の作業を行います.
どの位置で切っても常に切り口の面積が等しい場合
=2つの体積は等しい,といえる.
立体を二つ準備する
①球体
②砂時計型(下図の立体)
砂時計型の体積を調べる.
円柱の体積=
三角錐の体積=
砂時計型の体積=円柱三角錐
砂時計型の体積は,球の体積の公式と同じ式で表される.
指針(流れ)
あなたは今、球の体積を求める公式を知らないものとします.
砂時計型の体積=球の体積を示すことで,
(砂時計型の体積=なので,)
球の体積= を示すことができる.
カヴァリエリの原理を使う
①二つを並べて真ん中で切る
どちらも半径の円であるため,面積(ピンク)は等しいことは自明.
②中心から の位置で切る
(ⅰ) 球体の切り口=半径 の円
面積=
(ⅱ) 砂時計型の切り口=半径 の円から半径 の円を切り抜いた形.
面積=
(ⅰ)(ⅱ)より,球体の切り口=砂時計型の切り口
どうやらどの位置で切っても,切り口の面積は同じになりそうだ.
一般化して確認してみる.
一般化する
③中心からの高さで切る()
(ⅰ) 球体の切り口=半径 の円
面積=
(ⅱ) 砂時計型の切り口=半径 の円から半径 の円を切り抜いた形
面積=
(ⅰ)(ⅱ)より,球体の切り口=砂時計型の切り口
したがってカヴァリエリの原理から2つの立体の体積は等しい
球の体積=砂時計型の体積
最後に
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